女神のみすまる 神社・聖地探訪録

Annaの訪れた土地の忘備録など

熊野大社(山形県南陽市)


北緯38度4分38秒 東経140度8分19秒 

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祭神 :熊野夫須美大神 (伊弉冉尊
    熊野速玉大神 (伊弉諾尊
            熊野家津御子大神  (素盞鳴尊)
創建 :大同元年(806年)に再建
勧請 :平城天皇の勅命により再興
祭礼 : 7月25日

 

<ご由緒・歴史>

熊野大社は、大同元年(806年)、平城天皇の勅命により再建されたと伝えられています。その後も時の天皇法皇の恩恵をうけ、のちに天台宗真言宗・羽黒修験・神道の四派も加わり、熊野修験の霊場としても栄えました。

1601年(慶長6年)、上杉景勝は米沢30万石に減封されます。直江兼続が大旦那として熊野大社の修復にあたったのは、 その3年後の慶長9(1604)年5月のことでした。興味深いのは、当社に伝わる『一山古今日記』に、直江兼続の造営の棟札 と伊達政宗の棟札が並べて書き上げられていることです。歴史の奔流のなかで対立したこの二人の武将が熊野大社の 歴史に登場するのは不思議な縁というべきものでしょう。なお、熊野大社には、伊達正宗の安堵状が残されています。
(神社由緒書きより)

 社伝での最も古い記述は、大同元年(806年)、平城天皇の勅命により紀伊国熊野権現の勧請を受けて再興されたとするもので、それより前の国分寺建立のときに創建されたものと推定されている。実際には平安時代末期の平維盛(1158年 - 1184年)により創建されたとする説もある。社伝によれば、後白河天皇が久寿2年(1155年)の即位のときに当社に天下泰平の祈祷を命じ、以降勅願所になったと伝える。歴代の領主である伊達氏・最上氏・上杉氏の崇敬を受け、社領の寄進や社殿の整備が行われた。神仏習合の時代には、熊野三山と同じ証誠寺の寺号を称することを許され、熊野修験の一大霊場として栄えた。明治5年(1872年)に郷社、大正6年(1917年)に県社に列した。~ Wikipediaより~

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月結びの日の境内。参道はお月様とアロマキャンドルの灯で照らされます。

<年中行事>

  • 月次祭 毎月1日午前7時 毎月月始めに行う神事。
  • 月結び 毎月満月の夜 えんむすび祈願祭。
  • 春参宮 1月1日~4月上旬 新春祈願祭。伊勢神宮で門外不出とされ、全国で唯一直伝を許された太々神楽を奉納する。
  • 春祭 5月1日午前10時 祈年祭と鎮火祭とが合わさったお祭り。春に先立ち巫女が花をかざして舞を捧げるのが慣わし。
  • 夏越大祓式 6月30日午後2時 
  • 例大祭 7月23日~25日 年間の祭典の中で最も重要、かつ荘厳な神事が執り行われる。
  • 総社祭 7月26日午前9時 境内各社ごと、一社一社の神事。 また、お祭りの最終日のこの日には「御み坂洗い」と言い「一滴でも必ず雨が降る」と言われている。 
  • 四万八千日祭 8月10日午前7時 境内摂社である幸神社のお祭り。神事は夜から執り行われる。
  • 招魂祭 9月23日午前10時 招魂社の神事。
  • 秋参宮 10月中旬~11月上旬 秋の祈願祭。 新春の春参宮と同様、太々神楽を奉納する。
  • 秋祭 11月25日 新嘗祭ならびに取子祭。取子祭では、生まれた子供の身柄を神様に預け、無病息災にお守り頂くよう神様に祈誓する。
  • 年越大祓式 12月31日午後2時
  • 歳旦祭 元日午前0時 

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ご朱印

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境内社:保呂羽神社  御祭神:大名持神(おおなもちのかみ)

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本殿裏の彫刻、見つけると幸せになると言われる三羽のうさぎが隠し彫りされている。

以前から訪れたいと思っていた神社でしたが、先日山形方面に友人と出かけることとなり、ようやく訪れることができました。
日本三大熊野・東北の伊勢と呼ばれているだけあり、歴史も古く、佇まいも厳か。

珍しい茅葺屋根のお社で、彫刻も大変美しく、本殿裏には三羽の兎が隠し彫りされているそうで、全て見つけると願いがかなうという。とうとう三羽目をみつけることはできませんでした。笑
熊野というと八咫烏のイメージがありますが、こちらは兎も御使いとしていらっしゃるよう。

そしてこちらの神様は「産(むす)ひ」の神様だという宮司さんのご説明。
そんないわれから、毎月満月の夜に月結びという縁結びのご神事を執り行っているそう。
私が訪れた時も縁結び祈願の若い女性がいっぱいでしたが、「縁」を産ぶということは恋愛の縁だけではなく、土地や仕事や思考を作っていくというようなことにも当てはまると思ってご神事に参加させて頂きました。
それにしても月結びの境内は満月の光に照らされて幻想的な雰囲気でした。
御祈祷参列者には月結び限定の御守りや、月結び限定の高畠ワインが振舞われたり、境内や参道はアロマキャンドルの灯りで照らされていたりと、伝統や歴史を大切に守りながらも、新しいことにチャレンジし、神社をより身近に感じられる努力や取り組みをされていることに非常に好感をもちました。
宮司さんのお話が分かりやすく面白く、そのお話からも神社や日本の古くから受け継がれてきたものなどを、より広く・より身近に感じてもらおうという意志を感じました。
普段なかなか聞くことのできないお神楽や、巫女さんの豊栄舞も見ることができとても貴重な体験でした。

そして参道入り口には地元南陽市の素材を活かしたドリンクやフードを提供するicho cafeさんという素敵なカフェも。

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カフェも神社もとても居心地がよく、人々に愛された素晴らしい場所だなぁと感じました。